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勉強の方法
算数の復習
分数の計算に自信のない人、やり方ばかり気にしていませんか?
分数そのものがよくわかっていないのが原因です。
今の日本の教育体制が変わらない限り致し方ないと思いますが、分数に限らず、一般的になんでもやり方偏重になっています。
文章題で困っている人、基本的には国語の問題です。用語の意味をしっかりおさえることが大切です。食塩水の濃さとは何か、速さとは何か等々。意味さえわかれば解き方はおのずと見えて来ます。
但し、つるかめ算などの場合には解法のテクニックが必要となります。もちろんご希望があれば丁寧に解説しますが、こういったものは文字式の使用で自然に解けますから、むしろ中学数学の勉強をされた方がいいと思います。
中学の復習
文字式の扱いがポイントです。ここでも「どうやるか」ではなく、「何をやっているか」に注目してください。因数分解をどうやるかではなく、因数分解とは何なのか、それに注目してください。
グラフの問題。グラフとはどういうものなのか、直線の傾きとは何か、それをしっかり考えてください。解き方はあとからついて来ます。
図形の問題。ともかく図をしっかり見ることです。ここでも「どうやるか」の前に、そこにどんな状況があるのかをよく吟味してください。
高校の復習
中学よりもずっと内容が多くなります。ますますそれは「何なのか」「何をやっているのか」を理解することが重要になります。やり方の理解ではありません、やり方は理解するものではなく、身に付けるものです。もちろんそれはそれで必要です。
でも例えば、微分の計算法が身に付いていても、それが何なのかわかっていなければ、何の応用もできませんし、そもそもそれが何かわからないのに、やり方だけ身に付けるなどということは苦痛ではありませんか?まずそれが何なのかを考えてください。
現在の高校の数学の内容は多岐にわたっています。しかしこの文部省が決めた内容を「ともかくやる」という場合は別として、「高校レベルの数学の勉強」あるいは「大学の数学を勉強するための準備」のための高校数学ということであれば、かなり内容を絞ることができます。
これに関しては、大学の授業に必要な数学の学力の足りない学生向けに、大学の先生が書かれた本が何冊かあります。例えば『理工系の基礎数学 硲野敏博著 学術図書出版社』は問題を含めてわずか88ページ(これ以外に解答と索引が付いているので、それを入れると120ページ)ですが、最低限これだけやって、あとは大学の数学に移ってもいいと思います。
大学の数学
ますます「何をやっているか」が重要になります。というより、それがわからないと一歩も進めなくなります。
残念なことに、現状高校までは「やり方」で通用してしまいます。これが大変問題で、同じ態度で大学の数学に臨むと、まるでわからないということになります。
しかし逆に言えば、大学の数学の方が「何をやっているか」を意識しやすいのです。
線型代数
線型代数は大学での数学のすべての基礎であり、ある意味雛形でもあります。
その名前の通り、「線型性」がテーマです。線型性は抽象概念ですが、これは有限次元では、行列やベクトルという非常に具体的に計算できる対象で表現できますから、具体を通して抽象を見ることができるという意味でも、大学の数学の入門に最適です。
応用面でも、あらゆる分野で不可欠になっています。ぜひ勉強してください。
微分積分
微分積分の勉強では計算練習が不可欠です。但しそればかりに気がいってしまうと、それこそ何をやっているかわからなくなってしまいかねません。計算練習と同時に、理論面を押さえる必要があります。
微分積分の理論的な部分はそれを現代的に厳密にやると、あるいは難しいかもしれませんが、その概要を知るだけなら決して難しくありません。主に応用上の必要から勉強されるという場合は、あまり理論的にうるさいことをやる必要はないので、概要を知るだけでも十分です。
また理論を厳密に理解する場合も、あらかじめその概要を知っておけば、理解が容易になります。
集合と位相
計算が出てこない数学です。そもそも数学とは計算ではありません。集合と位相を勉強すればそのことをよくわかってもらえると思います。
集合は数学の基本的な言葉です。これがないと今の数学は語れません。必要最低限の知識を習得することは難しくありません。初めは少し戸惑うかもしれませんが、要するに慣れの問題です。
少し辛抱してこれに慣れさえすれば、数学を確固たる基礎の上で論じられるようになります。曖昧さは消え去り、自信を持って議論を進めることができるようになります。
位相については説明が難しいのですが、空間というものの基本的な構造のことだといっていいでしょう。微分積分で必要な実数論とも密接な関係があります。もちろん幾何の基礎ですし、代数にとっても不可欠な概念です。
集合と位相を勉強すると抽象数学を勉強したという実感が得られると思います。